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アクション

造園は労働力に対する依存度が高い産業であるため、造園サービスを向上させていくには、各々のスタッフの能力を高めていく必要があります。 新しい車両、見た目の良い事務所、今風の作業服などでは、造園サービスの品質は向上しません。
全ての品質は、お客さまに直面するスタッフにより創り出されます。 NeatGardenでは、スタッフを育成することにエネルギーと時間を投資いたします。

また造園にかかわる人達には、幾つかの成長ステップがあります。まずは一人前の造園作業員となること。 次に作業チームのリーダーとなること。最後に造園組織を経営できるようになること。
それぞれのステップは、次のステップを目指すことが前提ではありませんが、造園サービスを向上させていくためには、 同じ考えを持った造園組織が各地域に存在することが望ましいので、最終ステップまで進み、NeatGardenより独立起業してもらいたいと考えています。

1.造園作業員を育てる
2.作業チームリーダーを育てる
3.造園組織経営者を育てる


1.造園作業員を育てる

まずは一人前の造園作業員にならなければなりません。NeatGardenでは一人前の作業員になるためには最低でも3年間は必要という認識をもっています。
しかしながら一般的には、何でも一人前になるには10,000時間が必要だそうです。 10,000時間を年間労働時間の2,085時間で割ると、4.79年となり、5年程度かかることになります。
5年間を3年間に縮めるためには、自分で自分の時間を使うしかありません。 3年間で一人前になれる人、一人前になるのに5年かかる人の差は、自分でどれだけ努力したかに関わります。

守備範囲がとても広い造園は、中途半端に取り組んだら、努力した時間に見合うだけのリターンが得にくい業種だと思います。 造園を生業にするのであれば、一生造園という仕事を続けていく覚悟が必要であり、続けていくには、まず体力・技能・知識をきちんと手に入れるべきです。
NeatGardenでは、造園業に人生をかけられるよう、スタッフを強力に支援していきます。


1-1.体力
造園は土木や建築分野と異なり、材料が自然物であることが多く、素材が柔らかだったり、不整形なため、機械によるアシストが難しい作業が多くあります。 そのため人間の力が頼りで、人一倍の体力・筋力がないと造園作業員を務めることができません。

また、“「心技体」のうち、基本となるのは「体」。身体が丈夫で、体力がないと、心も技も磨くことができない。”という星野仙一さんの言葉があります。
1日中、暑い中、寒い中で身体を動かすと、早くお風呂に入ってご飯を食べ、アルコールでも飲んで、サッサと寝たいと思うのが、普通の感覚だと思います。 そのため「このくらいでいいや」と妥協してしまい、一日の作業が終わった後で、その日の反省と翌日の計画をたてることが億劫になってしまうこともあるでしょう。
しかしそれでは、成長に繋がらず、成長のステップに上がっていくことはできないのです。この「面倒くさい」に打ち勝てるだけの体力を身につける必要があります。



1-2.技能
庭造りの分野においては、非常に広範囲にわたる技能が必要となります。 植物を扱うこともそうですが、石垣を突いたり、コンクリートや石材・レンガで園路を敷いたり、ブロック積み、景石の配置、竹垣やウッドフェンス・ウッドデッキの制作、 給排水施設設置など、お庭が完成するまでには様々な技能が必要です。
図面を読み解き、現地で形作るには、優れた技能が必要となります。設計思想に思いを馳せ、意図に沿った造形を実施します。

技能は「仕上がり精度(品質)」と「作業スピード(歩掛り)」に分かれます。言い換えれば、見た目の美しさと作業量ということになります。 品質を維持したまま歩掛りを向上させるには、多くの経験を積むことしかありませんが、目標を持たないまま経験を繰り返しても、向上のレベルは低くなってしまいます。
NeatGardenでは、各スタッフの技能水準の向上を図るために、技能水準マニュアルを運用するとともに、各スタッフの技能評価を実施しています。



1-3.知識
造園に関わる知識を分類すると、アートとサイエンスに分かれます。日本語にすると人文科学と自然科学です。 独自の解釈ですが、アートは人間の心に作用するモノであり、サイエンスは事象に作用するモノと捉えています。

アートに関する部分では、例えば、どのくらいの距離に離れれば、人の存在が気にならなくなるのか?などは、庭造りにおいて重要な要素となります。 公園のベンチ間の距離などは、これによって決められています。庭においては、道路からテラスまでの距離などは、こういったことを考慮します。
サイエンスに関する部分では、例えば、植物生理などがあげられます。 風土、気候にあった植物は何なのか?どのような環境に植えれば元気良く育つのか?などは、植物を利用する造園の分野では、絶対に必要な知識です。

造園を行なっていくには、建設業、林業、農業分野に広がる、広範な知識が必要となりますので、その習得は容易ではありません。 しかしながら、様々な行政組織や業界団体が体系的知識を必要とする資格制度を設けています。 知識水準は、作り上げる造園空間の品質を大きく作用するため、NeatGardenではスタッフの資格取得を促がし、バックアップすることで、必要な知識習得を図っています。

「植物を利用することによって、人にとっての快適な居住空間を創ること」が、造園の命題です。 そのためには、植物生理に関する知識と経験、人間の精神的側面(美的感覚や心地よいと思う感覚)に関する知識と経験、先達の知恵などが必要であり、 入手可能な情報は全て入手して、デザインに反映させていく必要があります。また日頃から、庭造りや植物にまつわる話題や、論文や雑誌に目を通して、知識を蓄える必要もあるでしょう。



2.作業チームリーダーを育てる

NeatGardenは何よりもお客さまの満足を1番と捉え、作業チームは、その実現に向けて全力を尽くします。 そのためには、指導力、管理力、把握力、思考力、実行力の5つの能力を向上させていかなければなりません。
5つの能力は、適切な成果を出すために必要な能力であり、これらの能力がないと手戻りが多くなり、スムーズなプロジェクトの進行が不可能となります。

5つの能力を高めるためにNeatGardenでは、月間平均15時間のミーティング機会を設けています。 各スタッフが直面した問題や課題をテーマに、その解決策および対応策を協議するとともに、その協議結果を作業スタッフ全員の経験とします。 こういったことを繰り返すことにより、少しずつでも5つの能力がアップすることを期待しています。

受注型モノづくりに分類される造園業の商品品質は、間違いなく人間の能力に左右されます。 決して完成品を提供しているわけではないので、そこに集う人間の総合力となります。組織または個人に、これら5つの能力があってこそ、 安定的に質の高い造園空間を形づくることが可能になるのではないでしょうか。


2-1.指導力(リーダーシップ)
−最良の結果を得るために、社内、社外の協力を得る能力−
−チームのベクトルを揃え、目標に対して一致団結させる能力−

何事も1人で成しえることは困難です。社内、社外を含め、多くの人からの協力を得て、はじめて目標を達成することができます。 お客さまのことを一生懸命に考え、こうしてあげたいという強い想いを持つことができれば、自分のできないこと、自分の不得意な分野などについては、人の助力を得ることに心を砕くはずです。
また、より多くの成果をあげるためには、チームの力を結束させる必要があります。なぜこうしたいのかという理由を明確にして、一緒に頑張れるよう団結させなければなりません。



2-2.管理力(マネジメント)
−期限・制限を守りながら、資源を効率的に使う能力−
−無理・無駄・ムラのないチーム運営を行なう能力−

造園工事などのプロジェクトを成功させるためには、与えられた期日、品質基準、安全基準、予算などの制限を守ることが前提となります。 これらの何れかが欠けても、そのプロジェクトを成功と呼ぶことはできません。このような前提条件を守りつつ、資金、設備、作業スタッフなどの資源を、効果的に投入していく必要があります。
また作業チームに、無理をさせず、無駄を省き、ムラのない作業をさせることが重要となります。

この2つを達成するためには、管理を実行する能力が必要です。予め計画を立て、日々進捗度を確認して、遅れているところには手当てを施し、問題があれば解決することにより、 プロジェクトを効果的、効率的に運営することができます。

工事を承り、お客さまに満足して頂けるお庭を施工するには、施工管理能力が必要不可欠となります。施工管理には、工程管理、原価管理、品質管理、安全管理があります。
作業が始まると、お客さまのお宅に何日も通って作業を行なうことになります。これはお客さまにとって大きなストレスとなりますので、このような負担を最小限にするために、 しっかりと工程を管理して、最適工期での作業を実施するともに、作業に際しては予め明確な工程を示すように致します。
経済的側面として原価の管理能力も必要となります。その時々で最も適切な選択を行うことで、無駄な費用を省き全体的に原価を低減させていきます。
工程管理・原価管理を縦軸に、横軸である品質管理・安全管理をバランスよく保ちながら、施工管理力を駆使して、総合的に優れた施工を行っていく必要があるでしょう。
これら4つの施工管理は、マネジメントを意識しながら、日々の活動を行っていく以外に身につける方法はありません。 常にマネジメントサイクルを実施して、管理能力の向上を目指していきます。



2-3.把握力(コミュニケーション)
−現状の空間・敷地がもっている可能性を捉える能力−
−お客さまとの会話の中から、潜在的に望まれていることをくみ取る能力−

まずは目に映っているモノを把握することから始めます。日常生活においても、ご経験があるかと思いますが、例え目に映っていても気がつかないことが多くあります。 これは、焦点を合わせること、初めから終わりまで考えること、完成形まで頭の中でイメージすることにより、気づくことが多くなります。
続いて、目には映らないことを考えます。お客さまとの会話から、このような生活スタイルなら、こうしたほうが便利いいなとか、時間軸を未来に進めることで、 将来起こりうる障害について配慮することが可能となります。

お庭を造るには、きっと理由があるはずです。ただ、その理由が明確であることは少なく、お客さまの心の底の方で漂っていることが多いようです。 明確な想いをお持ちの方でも、お話を伺っていくうちに、実は少し異なった真因がある場合も往々にして有ります。
お庭を造っていくには、このように表面に表れにくいお客さまの想いを把握して、理解する必要があります。どんなに素早く、美しく、安価にお庭を造っても、 それがお客さまの生活の向上に寄与しなければ意味がありません。徹底的なヒアリングで、お客さまの想いを掴みたいと思います。



2-4.思考力(思いやりの心)
−適切な結論を導くために、情報を収集、研究して、多面的に考える能力−
−人の心情を慮り、望まれているやそうでないことを察し、良好な人間関係を保つ能力−

すべてのプランやデザインには理由が必要で、こうだからこうするといった、思考をともなった責任あるプラン・デザインを行なうべきだと考えます。
そのためには関係情報を収集整理して、多面的に思考をめぐらさなければなりません。 多面的な思考をを実現するには、さまざまな価値観が必要であり、個人の能力だけではなくチームとして取り組むことが適切です。 NeatGardenではデザイン会議と称して、ひとつの案件に対して幾度となくチームにより協議を重ねます。

造園工事は、お客さまのプライベートな生活環境のなかで実施することになります。そこはあくまでもお客さまの生活スペースであり、我々はお邪魔しているにすぎません。 例えばタバコですが、敷地内に灰殻を落とされるのはどのような気分でしょうか?アプローチにゴミが散乱して歩き難いことをどう感じるでしょうか? そんなことを「思いやりの心」をもつことで気づき、お客さまと我々の双方が気持ちのいい状態で作業を進めたいと考えています。
思いやりの心は、これまでに過ごしてきた生活環境に大きく左右されるものだと思います。これを改善するためには、時間をかけ一挙手一投足を観察しながら指導する必要があります。 NeatGardenでは新入社員に対して指導役として先輩社員をあてがいます。入社2年目、3年目の指導役が新入社員に関わることで、新入社員の「思いやりの心」レベルが向上するとともに、 指導役のレベルアップに繋がります。



2-5.実行力
−実現の上で困難があっても、様々な手法を用い、目標を達成する能力−
−時間や費用の制限の中で、工夫により最善の結果を導き出す能力−

諦めることは簡単です。できない理由は幾らでも考え付きます。でもそこに成長はありません。個人および組織は、課題や挑戦があってはじめて成長をします。
NeatGardenでは、大面積の石積みがあれば、安価で見栄えの良い材料をとことん探します。全国的に品薄になっている、本物の枕木を県外まで探しに行きます。 古石材が手に入らなければ、板石を薬品に反応させることで同様の雰囲気を醸し出します。簡単に諦めるのではなく、やりきることに力を注ぎます。

造園を生業とするのであれば、造園に対してプロフェッショナルでなければなりません。プロフェッショナルとは時間、費用などのような制限のあるなかで成果を出す人のことです。 無制限での活動はアマチュアであり、遊んでいるのと大きく違いません。NeatGardenはプロフェッショナルとして、制限を把握しながらギリギリまで工夫を重ねます。



3.造園組織経営者を育てる

造園業者に就職する者の最終目的は、独立開業をして、自分の地域で1番の造園業者になることではないでしょうか? NeatGardenとしても、私たちのDNAを色濃く保有した造園業者が増えることは、とても喜ばしいと感じています。
そして独立開業した組織が、本当にうまくいくかどうかは、マーケティング、セールス、チャンレジの3つの能力に左右されると考えており、 その能力を得てからでないと独立開業しても継続的な成長は望めません。


3-1.マーケティング
造園業は多くの初期投資が必要でなく簡単に創業できるため、数年間勤務したのちに、所属企業より独立する人が多くいます。 しかし、その多くの人は仕事を受注する能力を身につけていないため、自分の時間をお金に変えるような仕事ばかりをしています。
仕事を受注するには、マーケティングやセールスの能力が必要となりますが、NeatGardenはスタッフの独立を支援するとともに、 独立しても安定的に継続して造園に取り組んでいけるよう、マーケティングやセールスの指導を積極的に実施していきます。
また独立の際に条件を満たした場合には、マーケティングを効果的に進められるようNeatGardenの屋号を利用することも可能です。



3-2.セールス
マーケティングにより集まった見込み客の方に、実現可能な形態を模索して、費用と期限を明らかにする提案をしていきます。
セールスというと誘導する、ダマすといったマイナスなイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことはなく、お客さまのお困りごとを解決することが目的です。 課題に対して解決策を提案すること。そのステージが造園というだけであり、それ以上でも以下でもありません。 しかしながらセールスが、ストレスの無い状態で進んでいかないと受注に繋がらないのも事実です。
NeatGardenでは先輩スタッフが、OJTにより指導するとともに、会社全体として、お客さまのお困りごとにベストの課題解決策を提案していきます。



3-3.常にチャレンジする
NeatGardenは、新しいスタイルにも積極的に取り組んでいきます。失敗を恐れず、レパートリーを増やし続けていきます。 工事で使用する材料についても常に新しいものを探し続けます。
もちろん仕事の進め方に関しても、IT等の先進技術を取り入れ、工夫を重ね、ドンドン改善を重ねていきます。
またNeatGardenは、ガーデンコンテストにも挑戦します。成長の機会と捉え、既存のお客さまに喜んでもらうため、ガーデンコンテストでの入賞を目指します。



自然風の庭づくり施工例>>アクション