世界新車販売台数【溝口】

2019年の世界新車販売台数が2年連続でマイナスとなったそうです。2年連続マイナスはリーマンショック時以来で、2019年は前年比で4%前後の減少となった模様です。新興国需要で膨らんだ需要が縮小しており、自動車メーカーの人員削減や再編が加速するかもしれません。

リーマンショック時は新興国の需要が急減しましたが、新興国が伸びマイナスを補いました。今回は世界最大市場の中国や4位のインドが景気減速で販売が落ち込み、日米欧も販売が振るわず、世界全体の需要を支える市場がないそうです。

 

2年連続マイナスの最大の要因は、世界の約3割を占める中国市場の低迷だそうです。貿易戦争の長期化などで景気が減速し、実質賃金低下や雇用継続の不安が広がり、内陸部の年収100万から200万円の消費者が購入に慎重になったようです。また、インドは金融機関の信用不安などによる景気減速の影響が大きいそうです。前年度比で約14%の減少となったようです。

 

自動車産業はグローバル市場となっているので、世界全体の景気が経営に大きく影響しますね。また、所有からシェアへ自動車所有の概念が変わっているためか、株価が過去最高を更新した米国でさえ、2年ぶりに前年を下回ったそうです。

いずれにしろ、買物はスーパー、ホームセンター、デパートからネット通販へ移行、食べるものもウーバーイーツなどの配達サービスを利用、そして仕事でさえも在宅勤務が広がりつつあり、自分自身が移動する必要が減ってきております。このような環境下では自動車販売数はなかなか伸びないでしょうね。自動車メーカーの再編は必至かもしれません。

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