衣料品メーカー【溝口】

衣料品メーカーの多くが業績下方修正を実施しています。消費税増税や暖冬といった一過性の要因だけでなく、顧客の高齢化やデジタル対応への遅れによって、ビジネスモデルそのものが揺らいでいるそうです。

2019年度の純利益は1583億円の見通しで、3年連続の減少となっており、直近ピークの2016年度に比べて4割近い減少となります。各社は消費増税前の駆け込み需要の反動と、暖冬に原因を求めていますが、「昨年も暖冬だったので天候に業績悪化の理由を求めるのは正しくない」との指摘もあります。

 

20から40代の消費者は高額な衣服にお金をかける価値を見出さない層が増えており、一方、ブランドに愛着を持つ既存顧客は高齢化が進み、構造的に売上高が減少しやすくなっています。業界大手であるオンワードグループでは「高齢化という問題」を意識して国内外600店舗の閉鎖を進めています。

同時にファストファッションによるネット販売も脅威となっています。衣料品メーカーも独自のECサイトを立ち上げ追撃を目指していますが、専門人材や経営体力の差が大きく、消費者の認知度が上がっていません。

 

私自身は数年前からユニクロのネット販売を利用しています。価格が手ごろで品質も悪くなく、なにより試着が必要ないので店舗に行かなくて良いのが助かります。試着が必要ないのは、服ごとに明確なサイズが掲載されていることと、常に利用しており、あらかじめサイズが分かっているのが理由です。

最近は、手間とお金をかけてまで他の人と違う服を着たいとは思わなくなりました。こういう人が増えているのでしょうね。

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