コメの減反政策【溝口】

コメの減反政策について制度見直しがあるようです。これまで政府はコメの作りすぎにより米価が下落しないよう、田の耕作面積を制限して生産量を調整するとともに、調整に協力した農家に対して補助金を支出してきました。
しかしながら趣向の変化によるコメ離れを主因として、消費量はこの50年で半減しており、主食用米価は10年前と比較して10%程度下落しています。
これまで減反補助金として8兆円以上の税金を投入したにもかかわらず、効果が限定的となってきており、農業の未来に対しても好ましくないということで、5年かけて補助金支出を止めるということを検討しているそうです。

以前から感じていたのですが、耕作を止めることにより収入があるという仕組みは、品質を向上させることや、生産量を向上させることに向けて努力させない仕組みであり、結果的に減反制度は破綻すべくして破綻したように思います。
コメ生産専業農家の生活についてはセーフティーネットが必要だと思いますが、根本的に未来が考えられない状況であるにも関わらず、構造を変えようとしなかった農家サイドにも問題があるように思います。

特に農協については大きな責任があると思います。日本の農業や農家に対して指導的な立場であるにも関わらず、これまであまりにも時代錯誤かつ無策であり、農協を信じて追従してきた農家を、結果的に苦しめ、生活が成り立たない状況とさせました。これまでに時間は十分あったはずですので、猛省していただきたいと思います。

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