防空識別圏【溝口】

中国が新たに防空識別圏を設定して、それが日本の防空識別圏と重なっていることが問題となっています。同時に韓国も防空識別圏を拡大して、三カ国間の防空識別圏が重なっており、スクランブルがスクランブルを誘発する、危険な状態となっているそうです。

 

防空識別圏とは、他国機の領空侵犯を確認してから対応するのでは手遅れになる危険があるため、領空の外周に届けのない航空機が防空識別圏に進入した時点で戦闘機を向かわせ、警告を実施する空域を指します。
防空識別圏に侵入した時点で軍事力を用いた措置をとる、あるいはとられるような誤解がありますが、自国の主権の及ぶ範囲ではなく、強制力を用いる法的根拠は全くないそうです。

 

防空識別圏を飛行する民間旅客機は、当該政府に飛行計画を提出するのですが、既にアメリカ、韓国の航空会社は飛行計画を提出することを発表しています。
しかしながら日本の航空会社は、一度は飛行計画を提出するとの声明を発表したものの、日本国政府の勧告により声明を取り消し、提出しない方針となっているようです。領土問題と絡んでくるため難しい面があるのだと思いますが、仮に問題が起こった場合には、誰が責任をとるのか非常に疑問に思います。

 

中国の防空識別圏を認めたくないのであれば、民間旅客機を利用せず軍用機での侵入を実施すればいいのだと思うのですが、それは戦闘に繋がりかねず難しいのかもしれませんね。米軍と連携して、しっかりとした対応をして貰いたいものです。

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