セブンイレブン【溝口】

セブンイレブン(以下セブン)が沖縄県進出の検討を始めたそうです。全都道府県のなかでセブンが無いのは、青森県、鳥取県、高知県、沖縄県となっていますが、既に沖縄以外の3県には数年以内の進出を決定しており、沖縄県への出店が実施されれば全都道府県進出が完了することになります。

消費者ニーズに沿う商品を適時生産することができる専用工場と、その専用工場から効率よく商品供給できる店舗網を最大の強みとするセブンとしては、隣県の既存工場から商品を運ぶことのできない沖縄県は進出ハードルがとても高い存在です。離島である沖縄県に進出するには、新工場とともに採算が取れるだけの店舗網を同時に整備する必要があり、小売業界のガリバー的存在であるセブンにとっても、経済的な負担と必要とする開発スピードは、大きな足かせとなるようです。

確かにセブンとその他コンビニの違いは、お弁当などの味だと思います。何かで読んだのですが、セブンの冷やし蕎麦(弁当)は気温の変化に合わせて、汗をかく真夏にはツユの味を濃くするなど、シーズン中に何度も味を変更するのだそうです。こういった細かな対応ができるのは、やはり自社工場だからだと思われます。きっと委託工場では難しいでしょうね。

ちなみに、ローソンは1997年、ファミリーマートは2006年に全都道府県出店を終えているそうなのですが、業績はセブンの圧倒的な勝利です。全都道府県出店のイメージよりも、消費者に選ばれるビジネスモデルを作り、それを頑なに守り通すことの方が大事なのではないかと感じました。

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