石油元売り再編【溝口】

石油元売り2位の出光興産が同5位の昭和シェル石油を買収する方向で交渉に入ったそうです。
人口減少やエコカーの普及により国内市場の縮小に直面する石油元売り業界は、製油所の精製能力を削減するなどの手を尽くしてきましたが、さらなる市場縮小が続く見通しで業界再編は避けられそうもありません。

国内の石油需要は2000年度の2億4322万キロリットルをピークとして、2013年度には20.4%ダウンの1億9352万キロリットルまで落ち込んでいます。また、国内の製油所も2009年の28カ所から2014年4月までに23カ所に減少しています。さらには、過当競争による「値下げ合戦」により給油所の淘汰も進み、2012年度の給油所数は3万6349カ所と2000年度比で32%減となっています。

人口減少とエコカー台頭、不景気による流通減少、そして若者の車離れは、石油元売り業界に、このような悪影響を引き起こしているんですね。確かに実感として、軽自動車やハイブリットカーの割合が増え、ガソリンスタンドの数が減ったように感じます。
こうなるとガソリンスタンドも経費削減のためセルフ営業となり、細かなサービスを取りやめるところも増えてきますよね。レンタカーだったからかもしれませんが、以前、長崎のガソリンスタンドでゴミ捨てを拒否されたことがありました。
カー用品店や、カーコンビニクラブのような車整備店の台頭も、ガソリンスタンドの収益性を悪化させているのかもしれませんね。

This entry was posted in 溝口康隆. Bookmark the permalink.

Comments are closed.