入学金の前納【溝口】

中国地方の私立高校の4割が、公立高校の合格発表前に入学金の一部または全額を「先取り」して、入学辞退しても大半は返還されないことが分かったそうです。特に広島県では、回答した全校が前納を求めているそうです。
全国では、兵庫県、大阪府などで先取りを全廃。東京都や神奈川県、京都府で廃止が進んでいるそうです。

公立高校の合格発表前
回答できない
公立高校の合格発表後
募集しない
広島 23(72%) 9(28%) 0(00%) 4
山口 5(25%) 3(15%) 12(60%) 0
岡山 9(39%) 1(04%) 13(57%) 0
島根 0(00%) 0(00%) 9(100%) 1
鳥取 3(50%) 0(00%) 3(50%) 2

「回答できない」が「合格発表前」だとすると、広島で100%、山口で40%、岡山で43%、島根で0%、鳥取で50%が前納ということになります。
先取りの理由は「入学する権利を得る対価」「入学への準備費用」「他校と足並みをそろえた」などと説明されており、入学を辞退した場合、40校中39校は返還しないと答え、残る1校も施設整備資金分だけの返還だそうです。
これまで他県の状況をまったく知りませんでした。広島県の常識は世間の常識じゃないんですね。しかし、入学しないのに入学金を支払うのは、考えてみればおかしな話ですよね。特に「入学する権利を得る対価」であるなら、入試は何なのかとも思えてきます。

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