GDPと設備投資【溝口】

景気の足踏みが続いています。GDPが2期連続のマイナスとなり、年率換算で0.8%減となるそうです。個人消費はプラスに転じていますが設備投資が弱く、政府が苛々しているようです。

前期比 ポイント
実質成長率 -0.2% 設備投資と在庫の減少が主な要因
(年率) -0.8%
国内需要 個人消費 0.5% 賃金伸び悩みで弱い回復
住宅投資 1.9%
設備投資 -1.3% 内外需ともに弱く、企業が投資先送り
民間在庫 -0.5% 卸・小売業が倉庫に抱える製品が減少
公共投資 -0.3% 補正予算の工事がピークを超える
海外 輸出 2.6%
輸入 1.7%
名目成長率 0.0%
(年率) 0.1%

政府は、円安の恩恵により内部留保が50兆円も増えているにも関わらず、設備投資を5兆円しか増やしていないと、経済界を批判しています。しかしながら企業は、少子高齢化などで消費の低調傾向が続く国内への投資は難しいと、海外での企業買収や工場建設を優先させています。
これは政府の見解が間違っているでしょうね。円安にしたのだから国内に投資しろというのでは理がありません。これからは国外に市場を求めていかなくてはならず、市場に近いところで生産する必要があることを考えれば、企業の行動が正しいように思います。基本的な経済原理を理解しておらず、無理を要請するばかりのアベノミクスに不安を感じます。

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