シャープ【溝口】

シャープの経営危機が深刻化するなかで、虎の子である液晶技術をインド企業に提供する見通しとなっているそうです。

売却資産 売却額 時期
本社地区の土地や建物 188億円 2016年3月
メキシコのテレビ工場 27億円 2016年1月
米国の太陽光発電の関連企業 305億円 2015年3月
ポーランドのテレビ工場 1億円 2014年12月
パイオニアの株式 97億円 2014年7月

これまで不動産や工場、子会社などの資産売却を進めてきたシャープですが、ノウハウの流出に繋がると技術販売は避けてきました。
しかし2015年は2223億円、2016年も1000億円超の赤字になると見られており、「売れるものはなんでも売りたい」という状況に追い込まれ、液晶技術の切り売りという判断に至ったようです。
社員向けに自社製品の購入を促すセールを始めたり、社員の研修をやめたり、本社の照明やエレベーターの一部を止めたりと、コスト削減にも取り組んでいるそうです。

将来の競争相手を生み出す技術販売は、避けなければならない一手ですが、現在のシャープの状況下では仕方ないのかもしれません。しかし貧すれば鈍するといいます。経営陣には愚鈍な判断とならないよう気を付けて貰いたいものです。
経営不振の原因は液晶事業だそうです。シャープは液晶に力を入れ過ぎたのかもしれませんね。

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