パナマ運河【溝口】

2007年から続くパナマ運河の拡張工事が完了して、大型船が航行できる新ルートが開通したそうです。総事業費は5370億円だったそうです。
従来運河を航行できたのは長さ294m、幅32mまでの船でしたが、新ルートでは長さ366m、幅49mまでの大型コンテナ船や大型タンカーにも対応しています。これは積載量で比較すると3倍になるそうです。

これまでアジアとアメリカ東海岸を結ぶ航路において大型船は、スエズ運河やアフリカの喜望峰を経由していました。これがパナマ運河を経由することで20日短縮できるようになるそうです。
積載重量15万トンクラスの大型船傭船料は1日当たり18万ドル(2007年)なので、20日で360万ドル(3.6億円)の節約となります。
ちなみにパナマ運河の通航料は1トンにつき1ドル39セントになるそうです。(調べてみたのですが貨物船のトン数は複雑で理解できませんでした。従前のパナマ運河通行可能サイズ船の通行料は3000万円程度だそうです)

大型船の通行が可能となったことで、北米東海岸からアジアに運ばれる液化天然ガスの輸送増が期待されています。日本のガス輸入先はアジアから4000万トン、中東から2500万トン、その他から1500万トンとなっていますが、アメリカのシェールガス革命の恩恵を受けることができ、これまでより安価なガスを入手することができそうです。
日本でも世の中の構造を変えるような投資、開発ができたらいいですね。

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