自殺衝動【溝口】

日本財団の調査からこれまでの人生で「本気で自殺したいと考えたことがある」と回答した人が25.4%に達するとともに、過去1年間以内に自殺未遂をした人が推計で53万人に上ることが分かりました。
女性が28.4%と男性の22.6%を上回るとともに、若い世代ほど自殺を考えた割合が高く20代から30代は男女とも30%を超えています。また家族からの虐待、家庭内暴力、生活苦、アルコール依存症といった経験が複数あるほど自殺のリスクが高まることも分かったそうです。

年間の自殺者数は2.4万人ですので、4.3%の割合で自殺が成功していることになりますが、その成功率は低く感じます。ここには「遺書が無い場合は自殺ではなく変死としてカウントされる」という理由があるようです。WHOの基準通り変死の半分を自殺者とカウントすれば自殺者数は11万人となり、成功率は17.2%と低くは感じなくなります。

自殺者の多くはうつ病を発症しており、「家族からの虐待」「家庭内暴力」「生活苦」「アルコール依存症」がうつ病を誘発していると思われます。心が強くない人が日々のストレスからアルコール依存症となり、そこに生活苦が重なるとうつ病にかかり自殺衝動へと繋がるという道筋は何となく想像ができます。
日本財団の調査から自殺未遂した人の51.1%、本気で自殺を考えた人の73.9%が、誰にも相談していないことが分かりました。自殺衝動を持つ人は、まずは相談することから始めるべきかと思われます。厚生労働省が諸問題解決への数々のプログラムを用意してくれています。

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