車の自動点灯【溝口】

車の自動点灯機能(オートライト)の設置が2020年4月以降に販売される新型車から義務付けられるそうです。薄暮時間帯に多発する高齢者の事故を減らす狙いがあるようです。
オートライトは晴天の日の日没15分前の明るさに当る1000ルクス未満で点灯して、7000ルクスを超えたら消灯するよう設定されるそうです。
2014年の交通事故死者数は4113人となっており、死亡した半数が歩行者と自転車で、歩行者の71%、自転車の64%を65歳以上の高齢者が占めています。また高齢者の死亡事故発生時間は薄暮から日没前後の時間帯に6割以上が集中しています。
一方、日没30分前にヘッドライトをつけていた車両は0.9%、5分前で10.3%、日没時でも22.8%にとどまっているそうです。

多くの運転手は、ヘッドライトは暗闇の中で前方を見るために点けると思われているようですが、本来は暗闇の中で自車の存在を周囲に伝えるためという意味合いが大きいはずです。
1998年の法改正でバイクのライトが消灯できなくなったことを思い出しますが、バックミラーなどで視認しにくいバイクが昼間点灯してくれるおかげで、ずいぶんと危険な状況が避けられている気がします。これを踏まえると車のライトも走行中は常時点灯でもいいような気がしますね。

身体能力が落ちている高齢者の不便さは、そうでない人にはなかなか分からないところがあります。視力の低下や、判断力の低下、運動能力の低下などの複合的な理由で事故が増加するのだと思います。高齢者が増えている現在、もっと高齢者の生活能力について思いを馳せないといけませんね。

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