竹林【溝口】

竹を原料にした新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」の生産が本格的になっているそうです。放置された竹林による被害深刻化の問題を抱えるなか、新たな活用法に期待が寄せられています。
植物の繊維を細かくほぐして作るCNFは、1本が髪の毛の1万分の1ほどと極めて細い素材となります。細かくすることで繊維同士が網目状に多く結合できるため、鋼鉄の5分の1の軽さで5倍の強度があります。ほとんどの植物から作れますが、なかでも竹は他の樹木から作るCNFと比べてプラスチックなどの樹脂になじみやすい特徴があるそうです。

林野庁によると、全国の竹林面積は16万1千ヘクタール(2012年)で1981年より12%増えているそうです。特に関東以南で拡大しており、放置竹林によって林業生産木が枯れるなどの被害が発生しています。研究者によると「竹林の拡大を抑えるには商業利用の成功以外にない」と言われています。
課題は1キロ数千円とされるコストで、コストを下げる研究や自動車部品をCNFに置き換えて軽量化する等の取り組みを進めているそうです。

竹の増殖は大きな問題ですね。31年間で12%も面積を広げているということは、年間の拡大率は0.39%となります。2012年時点での関東以南の森林面積に占める竹林率は1.56%ですが、これが2100年になると竹林面積が22万7千ヘクタールとなり竹林率は2.20%になります。
また竹林は人里に近い場所に植えられているため、見た目や生活への影響は竹林率よりも大きく感じられると思われます。

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