回転しない寿司【溝口】

回転寿司の元気寿司は「回らない」店を増やしているそうです。以前より、回るレーンの他に注文すると直接自動で届く方式の2系統を持つ店舗がありましたが、そのタイプの店舗から潔く回るレーンを取り外した形となります。
注文だけの「回らない」方式は、新鮮な寿司が食べられることが受け、従来型から改装した店舗では売上が1.5倍に増えているそうです。また、レーンで回り続け廃棄される寿司が無くなることで、食品ロスが減少、原価率が低下しているそうです。

確かに、少しネタの表面が乾き始めているような、しばらく回っている寿司を取る気は起きません。しかし昨今、お客さんを観察していると、新鮮そうな寿司が回っているにもかかわらず、同じ寿司を別個で注文しています。こうなってくると寿司が回っている意味は、注文のためのショーウインドウ機能と、出来上がりを待たずに食事を済ませることができる、時間カットの意味合いしか無くなってきます。
しかし以前は注文して寿司が席に届くまで少し時間がかかっていましたが、今は手元の液晶パネルで注文したのち、とても短い時間で寿司が届きます。回転寿司店のバックヤードを見たことはありませんが、お客さんが多くても素早く届くことが不思議でなりません。

「この寿司が好き」という強い好みが無い私は、回転するのを見て、美味しそうだなと思った寿司を取るほうが自分に合っています。「回らない」店のメリットも分かりますが、ぜひ回るレーンを残してほしいと思います。

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