コンテナ船事業【溝口】

日本郵船、商船三井、川崎汽船の3社は、新たに「オーシャンネットワークエクスプレス」を設立して、コンテナ船事業を統合した。海外勢の規模には及ばないが、経営効率化とサービス強化で生き残りを図るそうです。3社でそれぞれが持つ港湾施設の1本化などの効率化などで、年1100億円分の経費を削減する計画となっています。
コンテナ船事業は売上の3~5割を稼ぎますが、現在は好況時につくられた船が余り、運賃水準が暴落、採算割れにより黒字化は難しく、本体から切り離さざるを得なくなったそうです。
海外でも事情は同じでM&Aが活発になっているそうです。昨年末には世界最大手企業がドイツ大手の買収を発表しており、今月は中国大手による香港大手の買収も明らかになりました。

1 APモラー・マースク(デンマーク)+ハンブルク・スド(独) 16.0+2.7%
2 MSC(スイス) 14.7%
3 中国遠洋運輸(中)+OOCL(香港) 8.3+3.3%
4 CMA-CGM(仏) 11.0%
5 ハパック・ロイド(独) 7.3%
6 オーシャンネットワークエクスプレス(日) 6.9%
7 エバーグリーン(台湾) 4.9%

オーシャンネットワークエクスプレスはコンテナ船事業で世界6位、シェア7%に浮上します。計20%をうかがうマースク陣営との差は大きいですが、さらなる再編による規模の拡大はしないようです。IT化で到着時間通知などのきめの細かいサービスで海外勢と差別化していき、総合的な要素で競争力ナンバーワンを目指すそうです。

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