ホンダジェット【溝口】

ホンダジェットの出荷(2017年上期)が24機となり、小型ジェット機の分野で初めて世界一となったそうです。生産体制が向上して同年同期比で2.4倍に増えたそうです。また燃費の良さや広い室内が好評で、受注自体も増加しているそうです。

ホンダジェットは最大7人乗りで、エンジンが主翼の上にあるのが特徴です。2015年12月から納入を開始しており、価格は490万ドル(5億3千万円)となります。

納入前から100機以上の受注残がありましたが、当初は月1~2機の生産数にとどまっていました。しかし作業員の習熟度が上がったことで現在は月に4機まで生産できるようなり、セスナ社やエンブラエル社の機種を上回りました。

欧米や中南米に加え東南アジアでの営業も開始しており、年間生産量を現在の50機から80機に引き上げる計画となっているそうです。

 

ホンダジェットの最大の特徴は、通常胴体後部に取り付けられるエンジンを、主翼上面に取り付けたスタイルにあります。そのため胴体にエンジン支持構造が必要なくなり、胴体内のスペースが30%以上も拡大したうえ、客室内の騒音や振動が軽減され乗り心地が改善されました。

また通常、機体とエンジンは、それぞれ専門の別会社が開発、販売しますが、ホンダジェットでは独自開発した小型ターボファンエンジンを採用しています。この低燃費ターボファンの搭載と、機体形状の工夫による抗力減少によって、従来機に比べ燃費が40%向上しているそうです。

独創的なエンジンの取付位置や、高性能なエンジンの独自開発は、業界の常識に挑んだからこその成果だと思います。

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