絶頂と低迷【溝口】

カープのグッズ販売額が過去最高だった前年の53億円を超えそうです。グッズ販売額(ライセンス料を含む)は売上高全体の3分の1を占めているそうです。販売する新商品は年間で100点、デザイン変更も含めると300点以上になっており、かつて減少し続けた放映権料を補うためグッズ販売に力を入れた結果、球団経営の大きな柱に成長したそうです。
劇的な勝利を収めた翌々日にヒーローをデザインしたTシャツを販売することが定着しており、今期は11種で7千枚を販売したそうです。自社施設内にTシャツを作製する設備を導入し、勝利の余韻が残るタイミングで販売できるようになり、ヒット商品となりました。

話は変わるのですが、サンフレッチェの年間指定席はシーズンパス方式となっており、契約者本人しか利用できないそうです。この方式だと試合観戦に行けない人の席は空いてしまい、飲食物、グッズの売上もゼロになってしまいます。チケット方式にすれば自分は行けなくても友人に譲るなどして、スタジアムが賑やかになり売上も期待できると思います。
また多くの試合で空席が発生しているはずなのですが、その有効活用ができていないようです。球団によっては埋まらないシートを小中学校に無料で提供しているそうですね。その児童達がファンになってくれれば10年後にはチケットを購入して来場してくれるかもしれません。

サンフレッチェの低迷とカープの絶頂の差は、このビジネス感覚の差異から出現しているのかもしれません。球場問題にしてもサンフレッチェは味方をつくるのが下手でしたね。

This entry was posted in 溝口康隆. Bookmark the permalink.

Comments are closed.