観光地の渋滞緩和【溝口】

昨年の秋、行楽シーズン中の深刻な交通渋滞に悩む奈良公園一帯で渋滞緩和を目指した社会実験が実験されました。探ったのは「どんなインセンティブ(誘因)」があれば車の乗入を諦めてもらえるか」でした。

奈良公園一帯は世界遺産が集中しており、春日山原始林があるため通り抜けもできません。また景観維持のため駐車場増設や道路拡張も難しいようです。週末は駐車場待ちが原因の渋滞で身動きが取れなくなることもあるようです。

奈良市では従来も郊外の駐車場に車を止めて公共交通を利用してもらうパークアンドライドを進めてきましたが、訪日客の拡大によるバス増加で渋滞に拍車をかけてきました。

 

実験では、特定の有料駐車場を利用したマイカー客に木簡をかたどった路線バスの1日乗車券を提供したり、観光バスの乗客向けにも1日乗車券を用意して商業施設の割引券をつけたりしました。また巡回バスを走らせることもしたそうです。

県によると、渋滞が全くなくなったわけではないが、かなりの人が協力してくれたようだ、とのことです。

2019年春には奈良公園の手前に新バスターミナルが開業し、大型観光バスの客は全てここで乗降してもらう方針だそうです。マイカーも公園の奥に入れない策も練っていくそうです。

 

近鉄駅から春日神社は距離があり、暑かったこともあり歩くのがとてもしんどかったことを思い出しました。まずはハイシーズンだけでなく常に周遊バスを走らせることから始めるべきですね。そうすれば利用者が増え、便数も増やすことができ、使える周遊バスになります。神戸方式を推奨します。

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