デンマークでは風力発電により4割以上の電力を賄っており、2050年までに化石燃料と決別する計画が進んでいるそうです。
首都コペンハーゲン近郊の研究施設では「エレクトロライザー」と呼ぶ装置が、送電網の余った電力を水素に変えており、風力発電が余っている時は水を電気分解して水素として蓄え、電気が不足したら水素と酸素を反応させて電気を取り出しています。
デンマークでは1980年代から再生可能エネルギーの普及に取り組んでいますが、発電量が天候に左右されるのが難点となっており、電気を蓄え融通する水素技術は需給を安定させる切り札として期待されています。
国連環境計画によると、2017年の再生可能エネルギーへの研究開発費は、欧州が27億ドル、米国が21億ドル、中国が20億ドルとなっており、EUが大きく世界をリードしているそうです。
再生可能エネルギーの分野では、日本は大きく遅れているようです。2017年の日本の再生可能エネルギーの比率は約15%となっており、先進国でも有数の低さとなっています。
また、その内訳は、水力7.6%、太陽光5.7%、風力0.8%、地熱0.2%、バイオマス1.5%となっており、新エネルギーだけで考えると8.2%と1割にも達していません。
太陽光発電についても電気の買取価格が引き下げられ、風力発電も適地が不足してきているので、今後は、新たな再生可能エネルギーを開発していかなければいけません。
現在、期待されているのが洋上風力発電です。そのメリットは太陽光と異なり昼夜を問わず発電できること、陸上風力と異なり場所が限定されず騒音問題がないことになります。