スカイマーク【溝口】

スカイマークが初の国際線を就航させます。国際線参入に挑戦しようとした結果、経営破綻してから4年、使用機材を小型機1機種に統一し、定時運航率を高めることで業績が回復しており、次の一手を国際線に定めたようです。

再建で支援を受けたANAとの協業は縮小に向かい、株式の再上場を経て、フルサービスキャリア(FSC)でも格安航空(LCC)でもない第三の道の真価が問われます。

差別化を図り、競合の少ないニッチ路線に参入する方針のため、現在日本から直行便の無い「成田-サイパン」を選択したそうです。サイパン線が成功すれば「成田-パラオ」も考えているようです。

 

破綻を乗り越え、国際線に参入できるまで体力を取り戻した背景は、①航空機を全て1種類に統一し、整備費や訓練費のコストを抑えたこと。②チケット販売で代理店を通さず、ネット直販を強化したこと。③予備機を常に1機確保して、定時運航率を93.9%の1位に引き上げたこと。これらによりLCCよりサービスが良くFSCより安い運賃を、消費者に支持されています。

 

スカイマーク破綻のニュースが流れ、その支援にデルタ航空が名乗り出た時には、陰ながら応援していました。なぜなら現在の日本の航空路線はJAL、ANAの2強によって占められてしまっているからです。

もしスカイマークがデルタ傘下に入れば、スカイマークの国内線で東京まで客を運び、そこからデルタの国際線で客を運ぶことができます。これが実現できれば、米国線、ハワイ線は確実に料金が下がり、利便性が高まるはずでした。

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